肌にやさしい化粧品とは?気を付けたい成分もご紹介!

肌が美しい女性

化粧品のパッケージや広告でよく見かける、「肌にやさしい化粧品」という言葉。でも、結局どんな化粧品が「肌にやさしい」のか分からない…と思っている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、どんな化粧品が肌にやさしいのか、そしてどんな化粧品を避けるべきなのかを、詳しく解説していきます。

肌にやさしい化粧品ってどんなもの?

肌にやさしい化粧品とは、一般的に肌に刺激を与える成分があまり含まれていない、低刺激の化粧品のことを指します。ただし、「肌にやさしい」「ナチュラル」「無添加」などと記載されていれば絶対安心、というわけではありません。重要なのは、化粧品に配合されている具体的な成分です。

例えば、同じく「肌にやさしい」と謳っている化粧品でも、商品Aと商品Bでは、配合されている成分が異なります。何が配合されていないから肌にやさしいのか、何の成分が無添加なのかを、しっかりと確認することが大切です。

化粧品と肌の相性は人それぞれ

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化粧品の成分と肌の相性は人それぞれです。同じ化粧品を使っていても、Aさんは全く問題ないけれど、Bさんには肌荒れが発生した…なんてこともあります。化粧品の口コミサイトを見ると分かりますが、どの化粧品でも「自分には合わなかった」という声が少なからずあるものです。

そのため、口コミやネットの情報などを全て気にしていると、買える化粧品がなくなってしまいます。噂は気にしすぎず、実際に自分で使用してから判断しましょう。

まずはサンプルなどを使ってみて、自分の肌に合うかどうか確認してから購入するのがおすすめです。万が一自分の肌に合わなかったら、配合されている成分をチェックして、次からその成分を避けるようにすると良いでしょう。

肌にやさしい化粧品=誰の肌にでも合う化粧品ではありません。自分の肌に合う成分と合わない成分をしっかりと把握したうえで、化粧品を選ぶことが大切です。

肌に刺激を与えやすい成分とは?

人によって差はありますが、肌に刺激を与えやすいといわれている成分もあります。敏感肌の方など、なかなか自分に合う化粧品が見つからない方は、以下のような成分をできる限り避けると良いかもしれません。また、一般的に悪いイメージを持たれているけれど、実際はあまり気にする必要がない成分もあります。詳しく見ていきましょう。

界面活性剤

界面活性剤

「界面活性剤は肌に悪い」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。しかし、界面活性剤=悪というわけではありません

界面活性剤とは、水と油のような混じり合わない2つの物質の界面(境界面)に働きかけ、この2つを混ぜ合わせることができる成分です。多くの化粧品には、水と油をなじませるために界面活性剤が使用されています。肌の汚れや余分な皮脂を洗浄したり、乳液やクリームを安定させたりするために必要になるのです。

界面活性剤には、何千もの種類が存在します。例えば、卵黄や大豆などに含まれているレシチンや、天然油脂・脂肪酸から作られた石けんも、界面活性剤のひとつです。そのほか、石油などを原料として人工的に作られた「合成界面活性剤」もあります。一般的に肌への刺激が強いといわれているのは、この合成界面活性剤のことです。

注意しておきたい合成界面活性剤

もちろん、比較的刺激の少ない合成界面活性剤もあります。また、合成界面活性剤だけでも2,000種類以上あるといわれているので、全ての成分を覚えるのは不可能でしょう。今回は、注意しておきたい合成界面活性剤を2つだけご紹介。この2つは合成界面活性剤の中でも特に刺激が強いといわれているので、敏感肌の方は避けておいた方が良いでしょう。

  • ラウリル硫酸ナトリウム:洗浄力と脱脂力が強く、肌への残留性も高いといわれている。
  • ラウレス硫酸ナトリウム:ラウリル硫酸ナトリウムを改良したものだが、それでも刺激は強い。

防腐剤

防腐剤と化粧品

化粧品は開封して使用しているうちに、空気に触れて酸化したり、雑菌が混ざったりして、徐々に劣化してしまいます。これを防ぐために用いられているのが、防腐剤です。

防腐剤の中でも特に有名なのが、旧表示指定成分に指定されていたパラベンです。旧表示指定成分とは、「アレルギーなどの皮膚トラブルを起こす恐れのある成分」として、薬事法改正前まで表示が義務付けられていた成分のこと。現在は廃止され、その代わりに「全成分表示」が義務付けられています。

皮膚トラブルを起こす恐れがある、と聞くと恐ろしい成分だと思いがちですが、パッチテストでパラベンに反応を起こす人は1,000人に約2人だといわれています。つまり、0.2%の人はパラベンによって肌トラブルを起こすこともありますが、それ以外の人はほぼ問題なく使用できるということです。

ただし、パラベンの中でもブチルパラベンは特に刺激が強いといわれているため、念のため避けておいた方が良いかもしれません。

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「パラベンフリー」に要注意!

ほとんどの場合問題ないとはいっても、超敏感肌の方などは、やはりパラベンが気になりますよね。そのような方のために、最近では「パラベンフリー」の化粧品も多数販売されています。パラベンの代わりに、比較的刺激が少ないフェノキシエタノールなどが使用されていることが多いようです。

しかし、フェノキシエタノールは低刺激な分、防腐効果も低くなっています。そのため、パラベンよりも多い量を配合しないと防腐効果を得られません。刺激が強いが少量のパラベンと、低刺激だが配合量が多いフェノキシエタノール。どちらが肌にやさしいのかは、微妙なところです。

また、フェノキシエタノールも使用しない「防腐剤フリー」の化粧品もあります。しかし防腐剤を使用していない分、品質が劣化しやすく、使用期限が短いので要注意。劣化した化粧品は肌トラブルの原因になりますので、防腐剤フリーの化粧品を使う際は、使用期限をよくチェックして早めに使い切ることが大切です。

エタノール

エタノールと化粧品

エタノールは殺菌作用に優れており、毛穴を引き締めてくれる収れん作用があるため、ニキビ用化粧品によく使用されています。しかし、肌への刺激が強いため敏感肌の方には向いていません。また、エタノール=エチルアルコールですので、アルコールにアレルギー反応が現れる方は使用しないようにしましょう。

さらに、エタノールが蒸発する際に肌の水分が奪われ、肌が乾燥することもあります。敏感肌やアルコールアレルギーでない方でも、肌の乾燥が気になる場合は、エタノール配合の化粧品を避けた方が良いでしょう。

”自分の”肌にやさしい化粧品を見つけよう

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どんな化粧品が肌にやさしいのかは、人それぞれ異なります。化粧品を使用していて肌トラブルが発生したら、配合されている成分をメモに残すなどして、今後の化粧品選びに役立てる良いでしょう。また、肌に刺激を与えやすいといわれている成分をいくつか覚えておけば、肌トラブルを予防しやすくなるはずです。自分に合う化粧品を、じっくりと探してみてくださいね。

この記事のまとめ

肌にやさしい化粧品とは、肌に刺激を与える成分があまり含まれていない化粧品のこと。
どの成分が肌に刺激を与えるのかは、人それぞれ異なる。⇒肌にやさしい化粧品も人それぞれ異なる。
界面活性剤=悪ではない。ただし、ラウリル硫酸ナトリウムとラウレス硫酸ナトリウムには要注意。
化粧品の劣化を防ぐために防腐剤は必要。ただし、刺激の強いブチルパラベンには要注意。
エタノールはニキビなどに効果的だが、刺激が強く、肌の乾燥を招くこともある。

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