美白化粧品ってどれを選べば良いの?美白成分の種類と特徴を解説!

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透き通るような白い肌は、女性の憧れですよね。白くて美しい肌を目指して、美白ケアに力を入れている方も多いのではないでしょうか。でも、美白化粧品には非常に多くの種類があり、どれを選べば良いのか分からないですよね…。

そこで今回は、美白成分の種類やそれぞれの特徴を詳しくご紹介!配合されている美白成分によって、期待できる効果が異なります。美白成分の特徴を踏まえた上で、自分に合う美白化粧品を選びましょう。

シミやそばかすができるメカニズム

白く美しい肌の妨げになる、シミやそばかす。では、そもそもなぜシミやそばかすが発生してしまうのでしょうか。

肌は表皮・真皮・皮下組織の3つの層で構成されており、表皮の一番下にある基底層には、メラニン色素を生成するメラノサイトという細胞があります。メラノサイトは、チロシンというアミノ酸からメラニン色素を生成します。チロシンは、チロシナーゼと呼ばれる酸化酵素に反応して、メラニンへと変化していくのです。

メラノサイトは、メラニン色素を生成してそれを周囲の表皮角化細胞に供給することで、真皮に紫外線が届かないようブロックする働きを持っています。メラニンはシミの原因、という悪いイメージを持たれがちですが、実は肌トラブルや病気を防ぐためになくてはならない存在なのです。

シミやそばかすができるメカニズム

生成されたメラニンは、通常表皮のターンオーバーにより、垢として排出されます。しかし、紫外線などの刺激を受けすぎると、メラニン色素が過剰に生成されるため、体外に排出しきれずシミやそばかすとして残ってしまうのです。また、紫外線などの外部刺激だけでなく、ターンオーバーの乱れもメラニンの排出を妨げる原因となります。

シミやそばかすができてから美白化粧品で改善するのではなく、シミやそばかすを作らないように予防することが大切です。紫外線を浴びすぎないこと、ターンオーバーを乱さないことを意識していきましょう。ちなみに、ターンオーバーなどの肌の仕組みについては、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。

美白成分は2種類に分けられる

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美白化粧品は、大きく分けるとメラニン生成抑制作用のある美白成分と、メラニン還元作用のある美白成分の2種類に分類することができます。もう少し分かりやすく説明すると、メラニン生成抑制作用とはメラニンを作らないようにする働きのこと、メラニン還元作用とはすでにできてしまったシミを薄くする働きのことです。

メラニン生成抑制作用のある美白成分はシミの予防に、メラニン還元作用のある美白成分はできてしまったシミの改善に効果的だといえます。それでは、具体的にどんな美白成分があるのか、それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. メラニン生成抑制作用のある美白成分

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アルブチン

アルブチンは、コケモモやリンゴンベリー、サンタベリー、ウワウルシ、梨などの植物に含まれている美白成分です。メラニンができる際に働く酵素・チロシナーゼを抑えることで、メラニンの生成を防ぎます。肌への刺激が少なく、安定した成分です。

プラセンタエキス

プラセンタエキスは、哺乳動物の胎盤から抽出される美白成分です。アルブチンと同じく、チロシナーゼを抑制する働きがあります。化粧品やサプリメントなどによく使用されるプラセンタエキスは、豚や馬由来のものです。医療機関では、より効果の高いヒト由来のプラセンタエキスが使用されることもあります。

エラグ酸

エラグ酸はブラックベリーやラズベリー、イチゴ、ザクロなどの植物に含まれる、天然のポリフェノールです。エラグ酸は、チロシナーゼの中にある銅イオンを奪い去ることで、チロシナーゼの活性化を抑える働きがあります。また、ポリフェノールには高い抗酸化作用があるため、肌の酸化=老化を防ぐ効果も期待できます。

トラネキサム酸

トラネキサム酸は、抗プラスミン作用(プラスミン=凝固した血液を溶かす物質)を持つアミノ酸であり、止血剤や抗炎症剤として使用されてきました。プラスミンは紫外線などにより活性化して、皮膚の炎症や肌荒れを起こすこともあります。抗プラスミン作用を持つトラネキサム酸は、プラスミンの活性化を抑えることで、皮膚の炎症を防ぎます。それによって、炎症によるメラニンの過剰生成を抑制することができるのです。

また、トラネキサム酸は加齢によって現れる肝斑に有効な成分としても知られており、多くの美白化粧品に配合されています。

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コウジ酸

コウジ酸は、みそやしょうゆなどの麹菌由来の美白成分です。酒などの醸造所で、麹菌を扱う人の手がなめらかで白いことから、発見されたのだとか。チロシナーゼを抑制する働きがあるほか、コウジ酸には抗糖化作用があるため、糖化(とうか)による黄ぐすみへの効果も期待できます。

リノール酸S

リノール酸Sは、紅花油から抽出される美白成分です。チロシナーゼを分解してメラニンの生成を抑制する効果が期待できます。

カモミラET

カモミラETは、花王が独自に開発したカモミールから抽出する美白成分です。メラノサイトにシミを作るよう指令を出す情報伝達物質・エンドセリンを抑制することで、メラニンの生成を防ぎます。

ルシノール

ルシノールはポーラ化粧品が開発した美白成分で、チロシナーゼの生成を阻害する働きがあります。

2. メラニン還元作用のある美白成分

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ビタミンC誘導体

ビタミンC誘導体とは、化粧品に配合すると壊れやすいビタミンCを、安定させて角質層に浸透しやすい形にしたもの。メラニンの生成を抑制する働きと、メラニンを還元する働きの両方を持っている、優れた美白成分です。

さらに、ビタミンCにはコラーゲンの生成を促す働きもあります。ただし肌を乾燥させることもあるため、乾燥肌の方は保湿成分が配合された美容液を選ぶと良いでしょう。

ハイドロキノン

ハイドロキノンは、チロシナーゼの働きを抑える作用と、メラニンの色を薄くする漂白・還元作用の両方を持っている美白成分です。「肌の漂白剤」と呼ばれるほど高い美白効果がある成分ですが、刺激が強いため使い方には要注意。敏感肌の方は避けておいた方が良いでしょう。

自分の肌に合った美白化粧品を選ぼう

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美白成分にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴や働きが異なります。メラニン生成抑制作用のある美白成分と、メラニン還元作用のある美白成分を併用すれば、より高い美白効果が期待できるでしょう。

ただし、中には刺激の強い成分もありますので、自分の肌との相性を考えて選ぶことが大切です。肌が弱い方は、パッチテストをしてから使用するようにしましょう。

この記事のまとめ

シミやそばかすは、メラニンが過剰に生成されて体外に排出しきれなくなることで発生する。
美白成分はメラニン生成抑制作用メラニン還元作用の2種類に分けられる。
メラニン生成抑制作用のある美白成分は、アルブチンプラセンタエキスエラグ酸など。
メラニン還元作用のある美白成分は、ビタミンC誘導体ハイドロキノン
美白効果だけでなく肌への刺激も考慮して、自分の肌に合う成分を選ぶことが大切。

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